僕がネズミ講にダマされかけた話
アロエベラジュースって知っていますか?
これネズミ講(マルチ商法)なんですよ。
今日は僕がネズミ講にダマされかけた話をします。
当時の僕は会社を辞めたかった
当時の僕は新卒3年目、仕事には慣れましたが、業務はメインフレームでインフラ管理、プログラム言語はCOBOLで細々と開発をやっていました。今も金融系で細々と使われている古いコンピュータと言語です。
旧世代の技術なので、技術者として焦りを感じていました。
「メインフレームの知識だけあってもなぁ。」
JavaやUNIXとは無縁の世界でした。
「こんな潰しの効かない技術しか習得できないなら、会社辞めてワーキングホリデーに行きたい。」
いま思うとその発想自体が痛々しすぎます。しかも当時の英語力は中二レベル。そこで国際交流会館(留学生のサポート施設)に英語のタンデムパートナー(外国人に日本語教える代わりに英語を教えてもらえる)募集へ登録しました。
連絡はすぐ来ました。
「私は日本人ですが、夫がオーストラリア人です。英語を教えることができます。一度会ってみませんか?」
僕はその人に会うことにしました。ネズミ講への入り口とも知らず...。
ネズミ講は不労所得がキーワード
喫茶店でその人(以下Mさん)に会いました。Mさん一人でした。
(夫のオーストラリア人に会いたいのに...)
と思いつつ、世間話をします。そこで、
「『金持ち父さん貧乏父さん』って知ってる?」
はい、来ました!ネズミ講定番ワード!
今ならこの時点でさようならです。
が、当時の僕はその本に「ほぇー、不労所得すげー」と感心していたバカでした。
そこから、不労所得の話が始まり、
「不労所得のこと勉強してみない?有名なBさん主催の勉強会があるんだけど。」
この時僕は、Bさんはエンジェル投資家なんだろうと勝手に想像していました。
これは貴重な機会だと思い、勉強会に参加を決めました。
BMWでお迎え、そして始まる勉強会
勉強会の日、会場の最寄り駅までMさんとその先輩が、BMWで迎えに来てくれました。
今思うと、型落ちの3シリーズなのでそこまですごいものではありません。それでも当時の僕の射幸心を煽るには十分でした。
勉強会会場には70人くらいいました。
そして今日の主役、Bさん登場!その時の会場は「教祖様登場!」の盛上りでした。
「Bさんてすげー投資家なんだな。」
僕はまだのんきです。
勉強会でBさんは以下のようなことを言ってました。
- 不労所得で、一年の半分をハワイで自適に過ごしている
- 好きなことで生きるのは素晴らしい
- 不労所得は素晴らしい
- 引き寄せの法則は本当にある
今思えば、成功例を自慢して、旬のワードで気持ちを操る常套手段です。上記のワードを使う人は疑った方がいいです。
そして、肝心の事業内容の説明がないまま、勉強会は終了しました。
ようやくネズミ講だと気づく
再びBMWに乗せられ、僕はBさんの先輩の家へ連れて行かれました。
ここで事業内容の紹介です。
「このアロエベラジュースは本当に健康にいいのッ!みんなにおすすめしたいのッ!」
アッーー!
バカな僕でもここで気づきました。これネズミ講じゃん!
つまり、【Bさん→Mさんの先輩→Mさん】というネズミ講の階層構造があって、僕はMさんの下階層(収益の養分)になるところでした。
「このアロエジュースはセットで本来40,000円。Mさんの紹介だから35,000円でいいわ。」
いや、高過ぎでしょ!
コンビニのアロエドリンクの方が安くてウマイでしょ。
そして僕は断りを入れ、その家を後にしました。断った後の態度の急変は忘れられません。
現代風に表現すると「社畜乙w」でした。
みんな養分を探すのに必死
結局何が言いたいかといえば、「不労所得」、「好きなことをして生きる」を語る人は新たな養分を探すのに必死なんです。
上記の人たちも不労所得といいながら、新たな養分を探すためにかなりの労力を使って消耗してました。
フルタイムで働く人より一日の拘束時間が長いのではないのでしょうか?皮肉なものですね。
今の時代も姿や形を変え、あなたを養分にすべく虎視眈々と狙っています。気をつけてくださいね。
ブロガーって、収益が上がってくると、なんで教祖みたいになって信者ビジネスをはじめるんですかね?
— よっしー@のほほん帝国 (@yossy_punks) 2018年4月16日
それが本人の言う「好きなことをやって生きる生活」だったら、好きにすればいいんですけど。
ただし、一般の人を巻き込んで自分の収益の養分にするのだけはやめてもらいたい。
おわりっ
おわりっ